GMS General Merchandise Store 2016 4 30
「GMS時代の終わりか」
カリスマ経営者と言われた鈴木敏文氏の退任は、
GMS時代の終わりを告げる象徴となるかもしれません。
昔話をしましょう。
私が中学生だったころ、
私の故郷にもイトーヨーカ堂(総合スーパー、GMS)が進出してきて、
学校が休みの時は、友達とイトーヨーカ堂に行って、
1日過ごしたものでした。
1階が食品売り場、
2階と3階が衣料品売り場、
4階が家具、寝具、
5階が家電、おもちゃ、本屋、
屋上が小さな遊園地でした。
そういうわけで、1階から屋上まで見て回ると、
少なくとも半日は過ごせました。
最後に、イトーヨーカ堂で冷蔵庫を買ったのは、
いつだったのか。
いや、その前に思い出すことがあります。
「GMS決戦は、イトーヨーカ堂の勝利だった」
関西の総合スーパーであるダイエーが関東に進出して、
「激安価格、価格破壊」を掲げて、イトーヨーカ堂に挑戦しましたが、
バブル経済の崩壊とともに、ダイエーは傾いていきました。
その当時、価格破壊ではなく、
適正利潤の確保に努めたイトーヨーカ堂の勝利とも言われました。
しかし、そのイトーヨーカ堂も、
20年以上も続く「デフレ」には、対応が難しかったと思われます。
その上、ユニクロやヤマダ電機などの大型専門店の台頭には、
対抗できなかったと思います。
最後に、イトーヨーカ堂で冷蔵庫を買ったのは、
いつだったのか。
しかしながら、ユニクロやヤマダ電機などの大型専門店の前途も厳しいものがあります。
これからの日本では、消費者そのものの数が減少していくからです。
私は、今から12年前に、何度も、こう書きました。
「今は、経営改革がブームになっているが、
少子化のスピードが、経営改革のスピードを上回れば、
その経営改革は、全く意味のないものとなる」。
この12年間、少子化対策の会議が開催されたという話は、よく聞きました。
しかし、「会議は踊る、されど進まず」でした。